ウィズコロナ、アフターコロナ時代にはエアーキッチン、ゴーストキッチン、クラウドキッチンという新業態店舗の飲食店のビジネスモデルが広がるかもしれません。
米国スターバックスは、新型コロナの影響を受けて、今後1年半で米国とカナダにおいて最大400店舗を閉鎖する一方でテイクアウトとデリバリー専用のスターバックス・ピックアップ店舗を約300店舗開店する計画を発表しました。先日のザラの1200店舗閉鎖に続き業界最大手はサスガに手を打つのが早い!と感じました。このスピード感こそが強い企業の強さたる所以ではないかと思います。
スタバの新しい業態の店舗は、店舗に行く前に専用アプリで注文と支払いを行った後に商品を受け取りにいく方法かUber Eatsなどによるデリバリーのみの店舗で、「スターバックス・ピックアップ」と呼んでいます。今後北米に約300店舗開店する予定とのことですが日本でどうなるかは不明です。
スターバックスの売上は4月にはマイナス65%を記録した週があったようですが5月にはマイナス32%程度まで改善しているとのこと。しかし依然として大幅な売上減少は避けられないでしょう なぜならオフィスに行かない人が多い時代には家でコーヒーを飲む人が増えるからです。
ウィズコロナやアフターコロナの時代には路面店舗は小さなテイクアウト店舗やデリバリー店舗に変わっていくかもしれないです 不動産市況も悪化していますがいちはやくこうしたキッチンだけの店舗も広がる可能性はあるかもしれません。
具体的には、エアーキッチンとかゴーストキッチンとかクラウドキッチンなど様々な呼ばれ方をしていますが、シェフにとって必要なオーブン、冷蔵庫、シンクなどの厨房設備が整ったスペースをレンタルする事業です。WeWorkのシェフ版という人もいます。注文を受けたらウーバーイーツなどでデリバリーをする新しい業態のレストランです。
すでにUber Eatsは、2018年末までに世界で2000店舗さらには世界65か国で6,000以上の都市で展開する予定との報道もありました。実際には一部で撤退などの報道もありますが新型コロナの影響で再び注目が集まっています。
Uberの創業者で最高経営責任者(CEO)でもあったトラビス・カラニック氏がセクハラ発言などで2017年に同社から事実上追放されたあとに注力しているのがクラウドキッチンズ https://www.cloudkitchens.com/ というベンチャーです。デリバリーはUber Eastsのほかドアダッシュなど複数の業者と提携しているようです。最大の売りは2-4週間でお店を開店できるスピードと初期コストの低さでしょう。
同社のHPには「フードデリバリー(食品配達)市場は、今日の350億ドルから2年間で760億ドルに成長し、2030年までに3,650億ドルに達すると予想されています。」と英語で記載されています。日本でも展開される日は来るのでしょうか?今からスタートアップを考えている起業家の皆さんならいち早く日本ではじめて将来買収してもらうというExitの方法もあるのではないでしょうか?(小生も出資したいくらいです(笑))
ただデリバリーで頼むのはやはりその店の味と価格について消費者がすでに体験済であるとか評判が良いとか納得していることが重要だと個人的には考えています。
たとえば中華なら何でもいいと思って注文する人はほとんどいないでしょう そういう意味ではすでにある程度顧客を持っているレストランや喫茶が有利であると思います。地方の名店などもこのシステムを使えば一気に全国展開できるかもしれません。一方でシェフや料理人の確保や秘伝の味を守ること、さらにはデリバリー会社との力関係によるコスト上昇リスクなども考慮する必要があるでしょう。
いずれにしろ新型コロナとの共存する世界において飲食店の新しいビジネスモデルとして検討する価値はあるのではないでしょうか?
日本でもビル一棟キッチンスタジオで1階でデリバリーとテイクアウトができるようなクラウドキッチンビルが登場する日が来るかもしれませんね!
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