中国古典の名著 呂新吾の『呻吟語』には大臣には6つの等級があると記しています。
呻吟語とは、明の時代、貧窮にあえぐ民のために官僚として粉骨砕身した呂新吾が晩年書き上げた書物です。
これは政治家に限らずリーダーにも当てはまると思いますのでご参考までにご紹介しましょう。
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第1等の人物 深沈厚重これ第一等資質
「寛厚深沈。遠識兼照。福ヲ無形ニ造シ、禍ヲ未然ニ消シ、智名勇功ナクシテ、天下、陰ニソノ賜ヲ受ク」。
器量寛容にして、温厚で懐広く、思慮深い。学識、思索に優れ、物事に処する判断が明るい。あたかも人が日光に浴し、空気を吸い、水を飲みながら、これを意識しないと同じように、何となしに人々を幸福にする政治を行う。国家的危難や禍に処するに果断で未然に防ぐ。頭脳明晰、勇猛果敢を売り込まず功を露わにしない。世の人民が知らず知らずのうちに善政のお陰を受け、天下泰平を楽しむ。
第2等の人物 磊落豪雄これ第二等資質
「剛明、事ニ任ジ、慷慨敢テ言イ、国ヲ愛スルコト家ノ如ク、時ヲ憂ウルコト病ノ如クニシテ、太(はなは)ダ鋒芒ヲ露(あらわ)スコト免レズ。得失、相半バス」
磊落豪雄、剛直にして明敏で、職に就いては事を正面から引き受け、テキパキと処理する。政策課題を直言し、議論を提起し、改革に着手する。国を我が家の如く愛し思いやる。時局を憂うこと病に苦しむ様の如く見立てて真剣に対処する。いかなる障害があろうとも敢然と主張すべきは主張し、やるべきことを為すが、時に物議をかもしたり反発、抵抗を招く。こういう政治がうまく行く時もあれば、失敗する時もある。
第3等の人物 聡明才弁これ第三等資質
「安静、時ニ逐(お)イ、動(やや)モスレバ故事ニ循(したが)ッテ、利モ興ス能ワズ。害モ除ク能ワズ」
ひたすら事なかれ、御身保全、地位汲々主義。時局に追随しがちで、万事を旧弊故事に倣って処理する。そういう政治であるから有益な政治を執り行えない。国家的危難や災害に対して有能に対処できない。
第4等の人物 自分の地位を守り私利私欲私物化で徒党を組む
「禄ヲ持シ、望ヲ養イ、身ヲ保チ、寵ヲ固メ、国家ノ安危モ略(ほぼ)、懐(こころ)ニ介セズ」。
俸禄、地位、身分を守るのに汲々している。私利私欲、私物化で徒党を組む。国家の安危を口にはするが、実際は自分のことしか頭になく、真剣には気にしない。
第5等の人物 立身出世の亡者、私利私欲、権勢に乗じて威張る
「功を貪り、衅(きん=ちぬる、あらそい)ヲ啓キ、寵ヲ怙(たの)ミ、威ヲ張リ、是ニ愎(もと)リ、情ニ任セ、国政ヲ撓他(どうらん)ス」。
立身出世の亡者。常に政争を好む。背後の支持勢力におもね、権勢に乗じて威張る。政治を情実化させ、自分に組する人間だけを用い、そうでない人間を排斥する我欲、私心の塊。公儀を無視し、国政を乱してはばからない。
第6等の人物 残虐で毒性政治を好み国の資産を食い潰し天下の恨みを買う
「奸険、凶淫、煽虐、肆毒(しどく)、善類ヲ賊傷シ、国家ノ命脈ヲ断ジ、四海ノ人望ヲ失ウ」。
邪悪な奸漢にして陰険、凶淫、残虐、毒性政治を好む。国を思い民を愛する政治家を排斥し処罰する。国家の重要な資産を食い潰し命脈を断つ。天下の怨みを買い人望を失う。
以上が6つの大臣の資質です。
残念ながらどこかの国の大臣は4等~6等くらいの人しかいないですね
そりゃ~この十数年で国が衰退するわけです。そういうときは明の末期に似ています。
解決方法はただひとつ。人心を刷新するしかない、と中国古典は指南しています。
石破さんに期待したいですが 裏金議員と壺議員を一掃するしかないですね!
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