世界一のファストファッションのアパレルメーカーである「ZARA」などブランドを展開するスペインの「インディテックス」は6月10日に、第1四半期の決算を発表。
売上は前年同月比で44%減少、純損益は4億900万ユーロの赤字に転落と発表。
新型コロナウイルスによる外出や営業の禁止が影響した模様です。
ただ4月のオンラインでの売上は、前年同月比95%増加。このためインディテックスは、オンライン販売強化と店舗の整理統合を進めるとのこと。
新たに450店舗を開店する一方で、現存する約7400の店舗のうち、「ZARA」300店舗を含む最大1200店舗を閉じると発表。日本にある店舗が含まれるかどうかは不明です。ZARAのマーケティングは店舗であることから大きな経営戦略の転換といえると思います。驚きましたがこれがアフターコロナのビジネスモデルなのでしょう!
オンライン販売については、今後総額270億ユーロを投資し、2022年までにオンラインでの売り上げが占める割合を25%にするとのこと。
ZARAといえば世界で最も成功したビジネスモデルの事例としてこのブログでもご紹介していますが、このブログでもすでにアフターコロナのビジネスモデルとしてオンライン化へと指摘していますが、インディテックスの戦略からも新型コロナによってビジネスモデルは一気にオンラインへとシフトするのが明確化してきましたね!
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ザラ (ZARA) は、1974年創業。創業者のアマンシオ・オルテガ氏が一時世界一の富豪になったことでも有名なスペインのアパレルメーカーであるインディテックスが展開する世界一のファストファッションブランドです。
オルテガ氏は9人兄弟の末っ子で貧しく育ちましたが兄弟3人で下着を生産することからはじめたと言われています。
ザラはファッション性に優れた服を高すぎず安過ぎず手ごろな価格で提供することで人気となりました。
ファッション性については200人以上のデザイナーが世界中の流行をいち早くキャッチしてそれらをすぐにパターン化します。
そして企画・デザイン・製造・販売までを自社で行うSPA=製造小売業 のビジネスモデルを採用しているためコストダウンに成功しました。
ザラは2週間毎に新作を数量限定で投入します。このため来店した顧客は店でいいなぁと思ったらその場で買わないともう売り切れてしまうかもしれないと考えるのです。ユニクロと比較して来店頻度が6倍とのデータもあります。
ザラは原則として広告宣伝をしません。最近は一定の広告宣伝も行っていますが基本は一等地にある店舗自体が広告なのです。
店舗のディスプレイは2週間ごとに新商品の投入とともに変更されます。
生産拠点も基本的にはスペインで行ってきました。そしてなんと配送も自社のトラックを使っていました。
生産コストが安い地域で作るという発想ではなくあくまでもスピードを重視しているのです。
最近はポルトガル、中国、インド、トルコにも生産拠点を展開していますがそれらもすべてスペインに集められてチェックした後に、欧州各店舗には24時間以内、その他の地域にも48時間以内に配送するというスピード経営です。
このようにビジネスモデルとはどれか一つを革新的なものにするということではなく、複数の点についてイノベーションを行って結果としてひとつの目的 ザラの場合には スピード経営 を達成しているのです。
こちらの記事もチェックしてみてください!⇊
「ビジネスモデル構築のお勧め本6冊&なぜZARAは世界一なのか?」 https://www.carlbusinessschool.com/blog/businessmodel-mirudakenote/
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