デカコーン（ユニコーンの１０倍）ベンチャーのビジネスモデル１　Gusto

ユニコーン、デカコーン、ヘクトコーンの違い

What is the business model of decacorn ventures?

ユニコーン（unicorn)は評価額が10億ドル（１ドル１５０円換算で約１５００億円以上の未上場企業）

デカコーンは評価額が100億ドル（日本円で約１兆５０００億円）以上の未上場企業を指す言葉です。デカ（deca) は１０倍を意味します。

さらに評価額が1,000億ドル（日本円で約１５兆円）以上の未上場企業はヘクトコーンと呼ばれます。ヘクト（hecto）は100倍を意味します。

米国のCrunchbaseによればユニコーン企業は世界で１４００社以上あるとされています。多くがアメリカ企業、つづいて中国企業です。

ヘクトコーン企業の具体的な企業名としては、以下が挙げられます：
ByteDance（バイトダンス）
　　中国のテクノロジー企業
　　TikTokなどの動画共有サービスを運営
　　評価額は約2,200億ドル

SpaceX（スペースX）
　　イーロン・マスク氏が率いる米国の宇宙開発企業
　　評価額は約1,500億ドル

SHEIN（シーイン）
　　中国のアパレルEC企業
　　150以上の国と地域に越境ECを展開
　　評価額は約1,000億ドル

なお、現時点で日本国内にはデカコーン企業は存在していません。しかし、日本経済団体連合会（経団連）は「スタートアップ躍進ビジョン」において、2027年までにデカコーン企業を2社以上創出する目標を掲げています。また2023年1月時点で、日本国内のスタートアップ企業で企業価値が1,000億円を超えた企業は13社ありますが、日本国内にはデカコーン企業やヘクトコーン企業は存在していません。

為替が円安になってしまったので従来は１０００億円で１０億ドル　つまり１ドル１００円で計算していましたが現在は円安のため１５００億円以上にハードルが高くなっています。

Gusto

今回はデカコーンの一社であるGustoのビジネスモデルを調べてみました。米国Crunchbaseではポストマネーバリューで100億ドルと評価されていますのでデカコーンとなります。

Gustoは、中小企業やスタートアップ向けのHR および給与計算プラットフォーム、包括的な人事管理ソリューションを提供するSaaS企業です。2011年に設立され、サンフランシスコに本社を置いています。やはり今はプラットフォーム戦略（R)でSaaSが強いですね！

プラットフォーム戦略（R)は株式会社ネットストラテジーの登録商標です。

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なお本記事は非上場企業なのであくまでも推測の域を出ない情報ですので参考程度にした方が良いと思います。企業価値は直近の資金調達の際の１株の価格を基にしているので今後価値が下がる可能性も大いにあります。実際FTXは破綻しましたね！一時期は３兆円と言われていましたから、、、。なお投資をお勧めするものでも全くありません。あくまでもビジネスモデルを調べているメモとご理解ください。

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ビジネスモデル

Gustoの収益モデルは、主にサブスクリプション方式を採用していると推測されます。この方式では、顧客企業は利用する機能や従業員数に応じて月額または年額の料金を支払います。

Gustoは中小企業やスタートアップを主要な顧客ターゲットとしており、これらの企業に包括的な人事管理ソリューションを提供しています。サービスの内容には以下のような機能が含まれます：

給与計算
福利厚生管理
採用プロセス
従業員情報管理
休暇申請システム
税務関連処理
これらの機能を単一のプラットフォームに統合することで、Gustoは顧客企業の管理業務を効率化し、従来の紙ベースの煩雑な作業を大幅に削減しています。

Gustoの成長は急速で、現在アメリカ国内のビジネスの約1%にあたる6万社以上の顧客を抱えています。この成長により、Gustoはユニコーン企業（評価額10億ドル以上の非上場企業）の地位を獲得しています。米国Crunchbaseではポストマネーバリューで100億ドルと評価されていますのでデカコーンとなります。

具体的な財務情報は非公開ですが、顧客基盤の拡大と継続的な成長から、安定した収益基盤を持っていると推測されます。

Gustoの成功は、人事管理の効率化というニーズに的確に応えただけでなく、「人は資本でも資源でもない。人は人だ」という人間中心の哲学に基づいたサービス設計にあると考えられます。

Gustoのビジネスモデルは、人事管理に関する様々な機能を単一のプラットフォームに統合することで、中小企業の管理業務を効率化することを目指しています。

主な機能は以下の通り:
給与計算
福利厚生管理
採用プロセス
従業員情報管理
休暇申請システム
税務関連処理

Gustoは、これらの機能をデジタル化し、一元管理することで、従来の紙ベースの煩雑な作業を大幅に削減し、人事担当者と従業員の双方の負担を軽減しています。日本でいうDXですね！

顧客ターゲット:
Gustoは主に中小企業やスタートアップを対象としています。これらの企業は従来、高品質な人事管理ソフトウェアへのアクセスが限られていましたが、Gustoはこのギャップを埋めることを目指しています。

収益モデル:
Gustoの収益モデルは、サブスクリプション方式を採用していると推測されます。顧客企業は、利用する機能や従業員数に応じて月額または年額の料金を支払う形式が一般的です。

市場での位置づけ
Gustoは、全米で20万以上の企業に利用されており、アメリカ国内のビジネスの約1%をカバーしています。この急成長により、Gustoはユニコーン企業（評価額10億ドル以上の非上場企業）の地位を獲得しています。

企業理念と差別化要因
Gustoは単なる業務効率化だけでなく、企業文化の発展も重視しています。

CEOのJoshua Reeves氏は、以下の2つの目標を掲げています：
“peace of mind”の提供：煩雑な作業を削減し、従業員のストレスを軽減
企業を”great place to work”にする：コミュニティとしての企業文化を醸成

また、Gustoは自社でもLGBT従業員とそのパートナーへの対応など、先進的な取り組みを行っており、他企業のロールモデルとなることを目指しています。

収益状況
Gustoは非上場企業であるため、詳細な財務情報は非公開です。しかし、急成長を続けているユニコーン企業であることから、安定した収益基盤を持っていると推測されます。
Gustoの成功は、人事管理の効率化というニーズに的確に応えただけでなく、「人は資本でも資源でもない。人は人だ」という人間中心の哲学に基づいたサービス設計にあると言えるでしょう。この理念が、顧客企業の共感を得て、急速な成長につながっていると考えられます。

Gustoの競合

Gustoの主要な競合他社には以下のような企業があります：

　給与計算・人事管理分野の競合
Rippling: 人事、給与、IT管理を包括的に提供する統合プラットフォーム
ADP Workforce Now: 大規模企業向けの総合的な人事管理ソリューション
Paychex: 正確さとシンプルさを兼ね備えた給与計算ソフトウェア
OnPay: 中小企業向けにカスタマイズ可能な給与計算ソリューション
Patriot Payroll: 小規模ビジネス向けの給与計算サービス

　会計・財務管理分野の競合
QuickBooks (Intuit): 中小企業向けの包括的な会計ソフトウェア
Xero: クラウドベースの会計ソフトウェア
Wave: 小規模ビジネス向けの無料会計ソフトウェア

　その他の関連競合
Square Payments: 決済処理に特化したサービス
BambooHR: 中小企業向けの人事管理ソフトウェア
Paycor: 人事・給与管理の統合ソリューション
Paycom: 包括的な人事管理システム

これらの競合他社は、Gustoと同様に中小企業向けの給与計算、人事管理、会計サービスを提供していますが、それぞれ特徴や強みが異なります。Gustoは特にユーザーフレンドリーなインターフェースと優れたカスタマーサービスで知られており、専任の人事部門を持たない中小企業に適しています。

Gustoの最も人気のある代替製品はRipplingです。Ripplingは、給与、福利厚生、人事、IT管理を1つのシステムに統合したオールインワンプラットフォームとして知られています。

Ripplingの主な特徴は以下の通りです：
包括的なソリューション：給与計算、人事管理、IT管理などの機能を統合しています。
強力な自動化機能：管理業務の効率化を実現します。
スケーラビリティ：成長する企業のニーズに対応できます。

その他のGustoの代替製品として人気があるものには、以下があります：
ADP Workforce Now：スケーラブルな給与と人事ソリューションを提供
Paycor：中規模組織向けのカスタマイズ可能な人事ソリューション
Patriot：小規模企業向けの手頃な価格の給与と人事ソフトウェア
これらの製品はそれぞれ独自の強みを持っていますが、Ripplingが最も包括的で人気のある代替製品となっています。

このように競争も激しいので常に新規事業への展開を検討する必要があるためストックオプションなどを導入しています。AIの台頭、人工知能技術の発展により、より高度なサービス提供が可能になっています。データ主導型業務、ビッグデータ解析を通じて、精度の高い予測に基づく業務遂行が可能になっています。これらの要因により、Gustoは従来のサブスクリプションモデルを基盤としつつも、より多様で安定した収益構造の構築を目指して、収益モデルを進化させていると考えられます。

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